太っていることを気にする方は多いと思います。
肥満には単に太っているだけの「肥満」と肥満によるさまざまな病気を抱える「肥満症」があり、
肥満症の場合は治療が必要です!
複数の病気を引き起こす「肥満症」は減量治療によってそれらの合併症を予防・改善することができます。そのため、「肥満」と「肥満症」の違いを知り、必要な方は適切な治療を受けることが大切です。
| 肥満 | 肥満症 | メタボリックシンドローム |
| BMI ≧ 25 | BMI ≧ 25 | 腹囲が男性で85cm以上、女性で90cm以上の場合 |
| 以下の11項目の健康障害が1つ以上ある場合、 耐糖能障害 (糖尿病など) 脂質異常症 高血圧 高尿酸血症・痛風 冠動脈疾患 脳梗塞 非アルコール性脂肪性肝疾患 月経異常・不妊 睡眠時無呼吸症候群 整形外科的疾患 肥満関連腎臓 または 内臓脂肪型肥満 腹囲が男性で85cm以上、女性で90cm以上の場合 | 血圧、血糖、血清脂質のうち 2つ以上が異常値でひっかかる |
一人で悩まないで!!
現代人の肥満は、自己責任ではすまされません!ネガティブなイメージのある肥満ですが、食べ過ぎや運動不足だけではなく、生活環境や遺伝性も、相互に作用して肥満症を引き起こします。現代人にとって、肥満や肥満症が自己責任という考え方は誤っており、決して負の印象で捉えられるべきものではありません。
社会・環境
文明が進歩した現代では運動不足を引き起こしやすい環境にあるといえます。個人のおかれた社会的な環境(地域、就労状況等)やストレスなどが、肥満やそれに伴う健康障害を起こしやすくします。これら社会環境の変化は個人の努力とは無関係で、また便利な生活環境である現代が運動不足になりやすいのは一方的に悪いこととは言えません。
遺伝因子による個人差
また、肥満の発症には生まれもった遺伝子も関係します。消化・吸収・代謝などに関わるホルモンの分泌量や腸内環境などにも個人差があり、同じ量を食べ、同じ量の運動をしても太りやすい人と痩せやすい人がいます。
治療法
| 肥満症の人はまず 現在の体重の3%減を目指します。 *高度肥満の人は5-10% |
★ライフスタイルの改善
一人ひとりの背景や環境に合った食事療法と運動療法を行います。
食事・運動療法は続けることが何よりも大切で、かつ難しいことです。
減量への動機付けや、無理なくつづけられるように、生活にストレス少なく取り入れる工夫をすることで、継続可能な食事療法と運動療法を行うことで、効果が高まります。
★薬物療法
現在、日本で肥満症治療薬として保険診療で使えるのは食欲抑制薬であるマジンドールですが、対象はBMI 35以上の高度肥満症に限定されており、使える施設が限られています。
どうしても難しい場合、当院では自費診療によるメディカルダイエットを導入しています。
お気軽にご相談ください。

